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アメリカ大学院受験④ 奨学金

私の場合: 2017年9月入学のアメリカの大学 コンピュータサイエンス学部のデータサイエンティストを目指す1年、または2年間のオンキャンパスのマスターコース(修士課程)を受験。リアルタイムではなく振り返って記録しています。

 
奨学金

アメリカの大学院を受験するにあたって、ネックになるのは高額な授業料でした。

アメリカの大学院には、PhD(博士)課程とMaster(修士)課程があり、基本的に修士の学生は自費で授業料を賄う必要があります。

⚫️PhD課程:研究成果を上げる代わりに、指導教官からお給料(学費・生活費等)を貰う。(お給料の仕組みの詳細は、こちら)

⚫️Master課程:多くのプログラムで就業前の職業訓練としての意味合いが強く、学費・生活費ともに自費で賄わなくてはならない。(一部PhD課程の学生と同様、お給料をもらえるコースもある。)

私が志望していたコンピュータサイエンス(CS)の修士課程は、ここ5年ほどで志願者が急増していることから、他学科の修士コースより高く授業料が設定されている大学もありました。

大学にも依りますが、授業料は年間30,000〜40,000ドル、=300〜450万円 します。修士課程は1〜2年のプログラムが多いですが、2年間なら授業料だけで900万円、生活費も足したら...、自分で支払うのは到底無理です。

そこで返済不要である給付型奨学金に3つ応募しました。(2016年当時の情報ですので、詳しくはリンクからHPでご確認ください。)

生活費2,000ドル/月+学費300万円/年以内(2年)+往復渡航費

生活費20万円/月+学費300万円/年以内(2年)+支度金50万円(含往路航空券)+復路航空券(1回)

学費、生活費等に対し、10,000〜25,000ドル

申請スケジュールとしては、大体締切の1ヶ月前に下書きに取り組み始め、PhDの夫や複数人に読んでもらいました。

それぞれ申請してみた感想は...

①伊藤

申請願書を"手書き"で作成しないとなりません(修正ペンは使用していいとありましたが)。願書はA4,8ページあるので清書するだけでも5,6時間掛かったと思います(徹夜でやりました)。本当に手も精神も疲れました。

それに加え、エッセー2つ「研究論文の要旨(日本語A4,2000字,約3ページ)」と「留学先での研究テーマ(英語A4,2000字,約3ページ)」のパソコンでの作成が必要になるので、書類作成に1ヶ月以上(3つの奨学金の中で一番)時間が掛かりました。この苦行に耐えた人しか申請できないのだから比較的倍率は低いだろうと思い込み(実際は中島と同じくらいの倍率なのかもしれません)、気合いでやりきりました。

また、申請書に顔写真が必要ですが、サイズが一般的なものではなく(5cm×5cm)、間に合わなかったので家でスマホで撮りました。

②中島

連絡先などの事務的な記述部分を除き、作文部分は2ページでした。パソコンで作成可能なので、特別に大変ということもなく。

2種類の奨学金があり、私は地区奨学金(より幅広いテーマ(なんでも)の研究支援)に応募しました。作文部分は1ページと割と楽でした。

約1~2ヶ月後に書類審査結果がきました。

①伊藤:不合格❌ ②中島:合格⭕️ ③ロータリー:合格⭕️

その後、11,12月に面接が実施されました。

②中島(最終面接):私が志望した情報科学分野の専門家らしき方々3名が面接をしてくださいました。申請書に記載した今後行いたい研究内容や、なぜアメリカのその大学でないとできないかなど、今後の研究内容メインで質問を受けました。面接は15分ほどでしたが、うまく答えられなかったので多分落ちただろうと思っていました。

→(1週間後、郵送にて)不合格❌

③ロータリー(一次面接):6名ほどの役員の方々が面接官で15分ほどの面接でした。アメリカに留学したい理由、研究内容、ロータリーに合格した場合親善大使として活動していけるか、ロータリーの女性の先輩で世界的に活躍している人を知っているか、など、研究面とやる気などの留学全般に関する質問が飛んできました。偶然にも事前に緒方貞子さんの本を読んでいたこともあり、面接官との話が弾みました。

→(5日後、メールにて)合格⭕️

さらに、翌年2月に最終面接が実施されました。

③ロータリー(最終面接):3名ほどの役員の方々が面接官の15分ほどの面接でした。感想としては、一次面接通過者の支援額の決定(募集要項には10,000〜25,000ドル支給と記載があるので)の意味合いが強いと思います。(最終面接で一次面接合格者をさらに絞るという感じではないような気がします。)ですので、一次面接のように研究内容について深堀した質問というよりも、実際に受かってアメリカに行ってから何がしたいかや、奨学金で補えない分の授業料と生活費をどうしていく予定か、といった留学後に関する質問がメインでした。

→(1週間後、メールにて)合格⭕️ 

支援額はMAXの25,000ドルに決定(授業料のみで修士課程(2年間)で900万円かかると申請しました。)

以上がそれぞれの奨学金に応募した感想と結果になりますが、通じて言えることは、奨学金の合格は"運"や"面接官との相性"、"奨学金財団が欲しい人物像とのマッチング"もあると思うので、複数個受けるのが鉄則だと思います。

(私は申請書類作成の段階で、伊藤財団が募集するプログラムと自分が志望する修士課程が合致していたので、一番合格可能性がありそうだと思っていましたが、書類で不合格となってしまいました...。)

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