私はアメリカに住んでいますが、妊娠が発覚した際、最初に考えたのは『どこで産むか』でした。
私は夫がいるところで出産したいというのが一番だったので、何の迷いもなくアメリカで出産することを決めました。また、妊娠初期に病院へ行ったところ、アメリカには"里帰り出産"のような概念があまりなく、出産はパートナーと迎えるもの、とナースの方が言っていたのも後押しになりました。
次に考えたのが、『親に助けに来てもらうか』ですが、夫の母も私の母も呼ぼうと思えば呼べたのですが、呼ばないことに決めました。これは海外で出産された方々に体験談を伺う中で、
●母が海外に不慣れだと、まず母のお世話(スーパー, バスの乗り方などの説明)もしなくてはならない
●自分の母を呼ぶと助けにはなるがイライラすることも増える(喧嘩して母に早めに日本へ帰ってもらった人も)
●義母だと多少なりとも気を遣うので、2ベッドルームの家で、自分たち夫婦と義母用の部屋がないとお互いきつい
との感想があり、私の夫はPhD生で運良く時間的拘束がほとんどないので、平日休日問わず夫が助けになると考えて、母へのヘルプは頼みませんでした。
実際のところ、出産は夫が最初から最後まで(3泊4日の入院中ずっと同じ病室に泊まっていた)立ち会うことができ、とても安心でき快適でした。
問題は退院後、家に戻っての夫と赤ちゃんとの3人での生活でした。最大の問題が、赤ちゃんが夜何回も泣くことによる私たち夫婦の寝不足でした。(無痛のお陰か私はすぐ日常生活ができました)
夜赤ちゃんが泣く度に、30分授乳、げっぷ出し、寝かしつけ、ようやく寝たと思って私も眠りにつく、1時間後にはまた泣くの2時間ほどのサイクルの繰り返しで...
まとまって寝れないため、翌日もイライラしっ放しだし、朝起きても赤ちゃんのお世話は続くし、夫は日中仕事ができないし、夫が帰宅したら日中のイライラをあたってしまい...、途方にくれました。(1ヶ月半を過ぎると、寝不足や赤ちゃんのギャン泣きなどにも慣れ、授乳のコツなどもつかめてきて少し楽になりましたが)
やっぱり新米ママパパだけでの出産後直後の新生児の育児は大変で、勝手がわかるまでは、母の手助けが必要だなと実感しました。
そして限界を感じた私たちは、急遽ドゥーラさん(産後のママ&赤ちゃんのケアを行うお手伝いさん)に来てもらうことにしました。日本人の方であったため安心して頼むことができました。これまで全く赤ちゃんと離れる時間がなかったのが、1週間に数時間でも自由な時間を持て(寝たり考え事をできたり)、赤ちゃんや自身の産後の体について質問し教えていただけるのは、精神的に大きな助けになりました。